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鳥取の史跡ご紹介~因幡国庁跡~

2021-06-07

お知らせ

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今回は、鳥取市国府町にある「因幡国庁跡」をご紹介します。
「因幡国庁跡」は、奈良・平安時代に因幡国(いなばのくに)を治めていた役所の跡で、昭和47年から始まった発掘調査において確認されました。

国司(地方に派遣された国の役人)が政務や儀式を執り行ったとみられる「正殿」、国守(国司の長官)が政務を執り行ったと考えられる「後殿」、東西23メートル、南北12メートルという規模の「南門」の3つの建物が確認されています。これらは「掘立柱(ほったてばしら)の建物」と呼ばれ、地中深く穴を掘り、柱を埋め込んで建てるという古代の簡易な木造建築法を用いて建てられたということがわかっています。

 

【推定復元模型】



【南門から正殿方面を臨む】



【後殿から南門方面を臨む】


現在では掘立柱の柱跡が御影石の円柱で再現され、各建物の大きさを体感する事が出来ます。また、史跡全体もつつじの木に囲まれ、近隣住民の憩いの場として開放されています。歴史に興味のある方には是非一度足を運んでいただきたい史跡です!

ちなみに日の出が始業時間であった当時、暗いうちに家を出て片道2時間以上かけて通勤していた役人もいたそうですよ。